いつわりびと空 夢小説Ⅱ

今回は蝶左と薬馬です(ネタバレ注意)

蝶左視点
俺は人が嫌いだ
頭目は平気だ
ガキも平気だ
黒羽も平気だし
際刃もまだいいワケ
でも
他の奴は大嫌いだ
なんでもかんでも
見た目だけで
判断しやがって
消えろよ
目障りだ
俺は
そういう奴らのせいで
心的外傷(トラウマ)になってしまった
この刺青
俺は確かに
罪人の子供だ
でも
だからなんだ
俺には関係ない
差別しやがった
忌々しい(イマイマシイ)人間共
善人面したその仮面を接いでやる(ハイデヤル)


薬馬視点
医者
人を癒すためにある
そう思っている
そう
その相手が
子供
老人
若者
犯罪者や
罪人
だれであろうと
俺は
助けたい
人が死ぬのは老衰だけでいい
本気で
そう思っている
だから
蝶左
お前のその心的外傷
俺に治させてもらえないか
きっと治してみせる
だから
安心してくれないか

「おい、医者」
「ん?なんだ蝶左?」
「お前さあ・・なんで俺らにいちいち関わってくるワケ?」
「う〜ん・・・というか、悪い。迷惑・・・だったか?」
「別にそうとはいってないワケ」
「そっか・・・じゃあいいわ」
「なにが」
「だから・・・俺は、お前らと一緒にいると楽しい。ただ、それだけだけど」
「ハァ?なんだ、ソレ」
「まっ・・・まあいいじゃあないか。勘弁してくれよな、蝶左」
「・・・まあ勘弁してやるワケ」
蝶左は、プイとそっぽを向いていってしまった。
「・・・なんだったんだ?」
・・・
でも、去っていくときに
少しだけ
あいつが

笑ったように見えた
「・・・気のせいか?」

ボソッ
「別に、嬉しかったわけじゃないワケ・・・」