いつわりびと空 夢小説Ⅳ

今回は控と岩清姫です

控視点
俺は死なない
いや
死ねない
神様と契約した
『俺を不死の体にするかわりに俺にここのつの宝の1つを守れ』
そういわれた
そう そのときはただ
死にたくなくて
死ぬのが怖かった
あの時俺は
迷わなかった
『はい』
こう答えた
もうこれで
怖いものは無くなったって
そう思った
でも
遅かったんだ
今更になって
こんな
大切にしたいって
思えるものができちゃって
怖い
怖いんだ
たった一人になるのが
失いたくない
また、一人になんてなりたくない
ねえ神様
どうしよう
俺今
すごく幸せかもしんない
だから
俺はどうすればいい?
参ったなあ・・・
まさかこんな俺にも
大切なものができるなんてさ・・・


清姫視点
ああ、空様っ
会いたいですわン
あなたがあの時くれた
あの鏡
今でも大切にしていますのん
嬉しかったですわん
私、ずっと勘違いしていましたわん
男子(オノコ)が汚らわしいなどと
ずっと思ってましたわん
外から来る女子(オナゴ)は
皆泣いていましたわん

男子にひどい目に合わされたらしかったわん
だから私はてっきり
男子は汚らわしいものだと思ってましたわん
でも空様っ
あなたに会えて私、
人生が変わりましたわんっ
目の前が
パッと
明るくなりましたのよん
あなたへの想い
本気ですわん
どうやら、あの子・・・
閨といったかしら?
あの子も空様のことが好きみたいですわねん
恋敵なんて
私、初めてできましたわん
毎日がとても楽しいんですのん
あなたのおかげですのよ
空様・・・


控視点
「ねぇ、姫様。どしたの?」
「あらん、にゃんにゃん」
「なにやってんのさ、そんな団子一杯持って」
「ああ、これは空様のためにわらわが作りましたのよん。空様、喜んでくれるかしらん」
「・・・」
ああ、やっぱり姫様は空くんのことが好きなんだ
いいなあ
空くんは
俺が望んでいるものを
全部持っててさ
「にゃんにゃんの分もありますのよん」
「えっ、マジ?」
「ほら、この一番大きいお皿ですわん。にゃんにゃんはいっぱい食べますものねん」
「・・・あんがと」
「当然のことですわん」
姫様はにこっと笑っていってしまった
「・・・綺麗だなあ」
あれ
今の声
誰のだ
ここには
俺しかいないのに
―ああ、そうか
いまのは俺の声か
変わったなあ 俺
こんな言葉
前は知らなかったのに
ヤバイ
顔が引きつる
ヤバイ
今俺 すごく
幸せだ
実感した
やっぱりこんなの初めてだ
ああ空くん
やっぱり君についてきたの
正解だったよ
ありがとう
俺に『感情』を教えてくれて
空くん
姫様
ポチ
えっと、閨だっけ
あと・・・
あの医者も一応
会えてよかった
ありがとう
ウレシイよ
一緒にいれて


清姫視点
あらん、さっきのにゃんにゃん
少し変だったわん
どうかしたのかしらん